車体
外装
特殊車両
タイヤ
車体の軽量化
車体軽量化はガソリン車の時代から車体メーカーにとっての課題であった。その理由は低燃費競争であり、CO2排出量規制などによって、軽量化技術の開発はさらに激化している。通常のガソリン車であれば、車体重量1t~1.5tの範囲で、車体重量を100kg軽量化することで1km/L程度燃費が良くなると言われている。また、車体軽量化は重心高の抑制にもつながり走行性能や操縦性も安定する。電動化しても走行性能や操縦安定性や低燃費対応は追求するべき課題であり、各 社が軽量化技術開発に注力している。
デザイン性と実用性
車体の骨格、ドアなどのボディ部分の開発・製造を担う車体メーカーには、見た目の美しさであるデザイン性は当然のこと、万が一の際の安全性、そして低燃費など実現する軽量化などの機能性が求められる。デザイン性と実用性の両立は車体メーカーにとって永遠のテーマと言われている。商用小型車の開発・製造を行う日産車体、RVが主軸のトヨタ車体、高所作業車や穴掘建柱車などの特殊車両製造のアイチコーポレーションなど、各社が得意分野を活かした開発を進め、デザイン性と実用性の両立を実現している。
グローバル化を推進するタイヤメーカー
ブリヂストン、住友ゴム工業、横浜ゴム、TOYO TIREの4社は、早くから積極的にグローバル化を進めてきた。そのため各社とも海外売上比率が高く、ブリヂストンは海外売上比率が8割を超えている。そのブリヂストンは、フランスの大手タイヤ小売チェーンと自動車整備チェーンを買収。それによってフランスのタイヤ小売店網が900カ所超に拡大した。また、横浜ゴムはオランダの農業用・林業用タイヤ会社を買収し、産業車両用タイヤの国内外での販売を強化している。各社とも今後もグローバル化推進に注力していく方針だ。
次世代向けタイヤの開発
タイヤ販売は新車装着用と市販用に大別されるが、市販用は韓国や中国の新興メーカーの台頭などもあり安価品が増えている。その反面、EV化と自動運転の普及で、これまで以上に燃費性能、安定走行を実現するタイヤが求められている。EVではタイヤの回転時の抵抗を軽減することを重要課題と捉え、各社が開発を進めている。走行音が静かなEVでは、今まで以上の静粛性も求められる。また、自動運転の普及で、路面の状況を感知するセンサーを装着するなど、新たな機能も求められており、次世代向けタイヤの開発が激しさを増している。